幼児(1歳~)の子供【噛みつく・叩く】心理と原因・対処法

1歳以降の幼児の子供に多いかみつく、叩くなど問題行動の心理状況や原因から、解決するためのしつけや対処方法をご紹介します。

幼児(1歳~)の子供【噛みつく・叩く】心理と原因・対処法

【子供/乳幼児】かみつく・叩くなど心理・原因と対処法は?

乳幼児(0~2歳)や幼児(3~5歳)の子供に多い問題行動で多いのは「噛みつき」「叩く」などお友達にすぐ乱暴をしてしまう事です。それには子供なりの原因や心理があります。噛みついたり、叩いてしまう時の対処法をご紹介します。

「噛みつく」や「叩く」子供の理由・心理

幼児期では、言葉でうまく表現できないために、噛みつきや叩いたり乱暴をして自分の欲求を通そうとします。

「お友達のおもちゃが楽しそう!ほしいな」と思っていても、言葉にできません。お友達はおもちゃを貸してくれない…おもちゃがほしい欲求から、噛んだり叩いておもちゃを奪う行為に発展してしまいます。

よく噛みつく子、叩く子は、
かみつく・叩く=自分の欲求の表現方法
であるという事です。まだ言葉を話せない乳幼児や、言葉が遅れがちな子供に多く見られる行動です。

そのため、乱暴する子に思われがちな理由がありますが、そうではありません。

【誤解されがちな理由例】
×お友達が嫌い

×痛みを知らないからやる

×わがままな子供

×しつけができていない
「私が子供のしつけができていないからすぐ噛みつくのかな?」

×親の愛情が少ない
「○○ちゃんは愛情が足らないからお友達にかみつくんじゃないの?」

×親が虐待している

自分の気持ちの伝え方が分からないから、噛んでしまう、叩いてしまうのであり、愛情が足らないわけでも、お友達をいじめたいわけでもありません。根気よく気持ちの伝え方を教えてあげれば、いつかは噛んだり叩いたりする乱暴な行動がなくなります。

子供が噛みつく、叩く時の対処法

自分の子供が他の子供に噛みつく、叩くなど乱暴をしてしまった場合の対処法です。

【例】おもちゃで遊んでいたところ、他の子供が寄ってきておもちゃを奪おうとしたときに、嫌がって他の子供の腕を噛んでしまった。

子供が乱暴していたら止めて、噛まれた子供のけがを確認。怪我が酷い場合は応急処置をしましょう。

少し落ち着いたら、なぜ噛んだのか噛んだ子供の気持ちを考える。
「お友達がおもちゃをとろうとしたから、嫌だったんだね。腕を噛むとお友達が痛くて悲しいから、嫌な時は嫌だって言おうね」
と、言葉で伝えるように根気よく伝えましょう。

1歳で理解して、言葉で伝えることは難しいと思いますが、繰り返し伝えていけば乱暴行為は成長と共に減っていきます。

声掛けのポイントは、
・子供の気持ちに寄り添う
・噛みつくこと、叩くことはいけないことだと伝える
・言葉で伝える事を教える
・乱暴行為をしなかった、言葉で伝えようとした時はほめる

子供が落ち着いたら、噛まれた子供と親に謝りましょう。

・「おもちゃを貸すことが嫌だったから噛んでしまった」と理由を伝える
・怪我をさせてしまった事を謝る

子供から目を離さない

子供が噛みつく、叩く行動が収まるまでは、子供から目を離さないようにしましょう。

まだ手加減ができない年齢なので、相手の子供に怪我をさせてしまいます。攻撃しそうになったらすぐに止めるようにしましょう。

叩かなかったり、噛まなかったらすぐに褒める

今まですぐに噛みついたり、叩いていたのに、ぐっと我慢して乱暴行為を辞めたり、「やめて」「かして」と相手の子供に言葉や態度で伝えようとしたときは、すぐに褒めてあげましょう。

「やめてって言えたね、頑張ったね」、「かしてって言えたね、すごいよ」と頑張ったことをほめてあげると、子供は嬉しくて自信がつきます。

頑張った所を親が見ていてくれた嬉しさと、正しいことができた喜びで、どんどん言葉で伝えるように頑張るので、乱暴行為は減っていくでしょう。

子供が噛みつく、叩く時の親の間違った行動

きつく叱る・親が子供を叩く

親が子供をきつく叱ったり、叩くしつけは、子供の噛みつく、叩く行動をやめさせることはできません。

きつく叱られたり、叩かれた子供は叩かれたことや、強く怒られたことしか記憶に残らず、注意された内容は記憶に残りません。さらに、親が子供を叩くことで子供は他の子供にも同じことをするようになってしまいます。

親が自分を叩くことは良くても、自分が他の子供を叩くことがいけないのは矛盾しているため、理解できません。

そのため、時間はかかりますが、根気よく子供に寄り添った声掛けを続けていきましょう。

他の子供と比較してしまう

あの子は叩かずに遊んでいるのに、どうしてうちの子はできないの?と他の子供と比較をして悩んでいませんか?

子供にも性格の違いがあり、乱暴な子、おとなしい子、すぐ泣く子など十人十色です。幼児期の乱暴な子は「相手を傷つけたいから乱暴する」のではなく、「自分の気持ちの伝え方が分からないから、乱暴する」のであって、自分の気持ちを素直に伝えようとすることができる子供なのです。

相手を傷つける行動は早くやめるようになってほしいと思いますが、成長するスピードも子供それぞれ違うので、焦らず根気よく子供に寄り添いましょう。

どうしたら良いかわからないときは、子育て支援センターや保育園の先生に相談しましょう。

大きくなっても乱暴行動が収まらない時は…

噛みつく、叩くなど乱暴行動は小学校入学前までには落ち着く子供が多いです。しかし、年長(5~6歳)位になっても乱暴する、暴れる行動が収まらない時は、ADHDなど発達障害の可能性があります。まずは子育て支援センターや子ども相談センターに相談しましょう。

幼児(1歳~)の子供の【噛みつく・叩く】心理と原因・対処法まとめ

幼児期の子供がすぐにかみつく、叩くなどの乱暴を他の子供にしてしまう場合、

●子供から目を離さず、噛みつく、叩くなど行動を起こしそうになったら止める。

●「やめてって言おうね」「お友達が痛いからたちてはいけないよ」と言葉で注意して、自分の気持ちは言葉伝えるように根気よく声掛けをしましょう。

●叩く、噛みつくを我慢できたらすぐに褒めてあげましょう。

自分の子供が他の子供を傷つけると、相手に対して申し訳ない気持ちと自分の子供に対して不安と心配の気持ちで、親は辛い気持ちだと思います。

気軽に、子育て支援センターや保育園・幼稚園の先生に相談しましょう。誰かに相談すると、気持ちが楽になるのと、新しい解決の方法が見つかると思います。

叩いたり、噛みついたりすることは成長と共に、いつかはなくなります。今は辛いですが、笑顔でお友達と遊べるようになると信じて、子供に寄り添ってあげましょう。

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