仕事や用事でお父さんお母さんが赤ちゃんの面倒を見切れない時、少し育児から解放されたい・・・。などの理由で、赤ちゃんを祖父母(おじいちゃん・おばあちゃん)や親戚、兄弟姉妹、ご友人や知り合いなどに預ける場合の持ち物リストや注意点をまとめました。今と昔で違う新常識についても解説します。
赤ちゃんを預ける際の持ち物
赤ちゃんを預ける場合、以下のようなものを一緒に渡すと良いでしょう。必要に応じて、減らしたり増やして下さい。
持ち物 | チェック欄 |
ミルク(こぼしたり分量間違えに備えて多めに) | |
お湯を保温できる水筒(ミルク用。すぐ作れて便利) | |
哺乳瓶(2本以上がおすすめ) | |
離乳食やご飯 | |
お茶の入った水筒 | |
おやつ | |
エプロン | |
ウェットティッシュ | |
ガーゼやハンカチ | |
タオル | |
お箸、スプーン、フォーク | |
子ども用のイス(預け先にない場合) | |
オムツ(多めに) | |
おしりふき | |
ビニール袋(おむつや着替えを入れる) | |
着替え(汚すことを想定して多めに) | |
おもちゃやDVD | |
赤ちゃんの記録ができるタイムスケジュール表 | |
よだれかけ | |
お薬・保湿剤(飲み薬や塗り薬などがある場合) |
ミルクを作るのに慣れていない祖父母(おじいさん・おばあさん)には、哺乳瓶にそそぐだけでよい液体ミルクがおすすめです。
祖父母の頃と、現代の子育てでは、大きく内容がいくつもがあります。科学が進歩し、赤ちゃんに関しても様々な研究がされてきたためです。
「昔は良いとされていたが今ではNGな子育ての新常識」について解説いたします。
赤ちゃんを預ける際の注意事項~昔と今で違う子育て新常識~
今は【抱き癖】は気にしない。積極的に抱っこしてOK!
昔は、泣きやまない赤ちゃんを頻繁に抱っこすると、抱き癖がついてしまい良くないと言われていました。今では積極的に抱っこしてあげましょう!というように指導されます。
泣いていてもあまり抱っこしない赤ちゃんと、泣いたら頻繁に抱っこする赤ちゃんを比べたところ、【頻繁に抱っこしている赤ちゃんのほうが】わずかながらですが精神面でも、体の発育の面でも良い効果が有ることがわかってきました。
抱っこはOKになったことを伝えてあげてください。
わざと「うつ伏せに寝かせる」のはNG!今は「あおむけに寝かせる」。
昔は、わざと「うつぶせに寝かせる」ことが流行りました。
その理由は、
★頭に力が加わらず頭の形がよくなる
★吐いて喉がつまりにくい
★赤ちゃんが深く眠ってくれる
というものでした。
実は最近、生後2か月~6か月頃に多くみられる「乳幼児突然死症候群(SIDS)」は、うつぶせ寝のほうがリスクが高いことが研究結果でわかってきました。
こうした研究結果を受けて、今では、厚生労働省でもうつ伏せ寝を避けるようにと、指導がされています。
虫歯菌は赤ちゃんの口にはいない。両親や祖父母、兄弟やお友達からうつる。
・虫歯菌について、
3才くらいまで(特に1歳7か月から2歳7ヶ月が感染しやすい)に、
大人からの虫歯菌が感染しなければ、大人になっても虫歯になる確率がぐっと減ることが研究の結果わかりました。
3歳以降は、箸はスプーン、コップなどの共有をする機会も減りますし、虫歯以外の善玉菌が虫歯菌の入り込む隙を作らせないようにするからと考えられています。
大人の口には虫歯菌がたくさん住んでいます。
以下の事を気を付けることで、子供の虫歯リスクを大幅に減らすことが可能となります。
×つばが飛ぶほどしゃべらない
×ミルクの温度を測るために、哺乳瓶の乳首をなめるのも厳禁です。
×離乳食の時に、食べ物をフーフーしない、
×大人の食べている箸やスプーンなどで、子供に食べ物を与えない。
×大人と赤ちゃんの飲み物のコップやストローは必ず分ける
子供のためと思って、できれば3歳までは気を付けてもらえるとよいですね。
その他の赤ちゃんを預ける際の注意事項
1歳未満の乳児にハチミツを与えない
大人であれば、ハチミツは健康に良い!のですが、乳児には厳禁です!
ハチミツの中には、ボツリヌス菌が含まれていることがあり、
そのボツリヌス菌が増殖し、毒素を出して「乳児ボツリヌス症」というものを発症してしまいます。
この病気は1歳未満の乳児特有の病気になります。つい、離乳食やジュースにハチミツを入れて与えてこの病気を発症し、死亡した例があります。
ただ、1歳以上の幼児であっても大量には与えない方が無難です。
厚生労働省や消費者庁でも「はちみつ」には十分気を付けてほしいと注意喚起しています。
ボツリヌス菌の「芽胞」と呼ばれる種・卵のようなものは、100℃程度で長時間加熱しても殺菌できないとのこと。
また、コーンシロップや野菜ジュースにも含まれていることもあるそうです。1歳未満の場合には特に注意しましょう。
離乳食のレシピサイトに、ハチミツレシピがかいてありますが、避けたほうが無難です。
万が一に備え、赤ちゃんの記録をお願いする
赤ちゃんの健康状態を見るために、授乳(ミルク)回数、さ湯など与えたもの、与えた時間、尿・便、吐いたとか、睡眠時間などを記録します。
日付の入ったタイムスケジュール表を渡し、記録してもらいます。
突然調子が悪くなった場合、お医者さまが何が原因かを判断する手掛かりになります。
おむつ替えの場合は、おしっこの出る場所をふさぐ
おむつをかえているときにおしっこを発射される場合があるので、おしっこの出る場所にティッシュなどをすることを忘れないでください。
発射されると、後始末がとても大変です。
基本は乾いたティッシュで大丈夫ですが、時々ウェットティッシュで汚れを拭いてください。
ひどいよごれや、べたべた・赤くかぶれてしまった場合は、お風呂でシャワーなどで洗いましょう。
赤ちゃんの最近のミルク量と間隔を伝えましょう
赤ちゃんは、月齢にもよりますが、ミルクを基本的に2~3時間間隔で欲しがります。
ぐずったり、手をなめだしたり、口の横に指をつんつんして、そちら側を向いてきたらミルクを欲しがっているサインです。
ミルクは月齢と、成長に合わせて、ミルクの分量が変わります。
預ける前に、どれくらいの分量をどれくらいの間隔で与えていたか、メモや口頭で伝えましょう。
ミルクの後には、必ずげっぷを
ミルクの後にはげっぷをさせます。
げっぷをさせる理由としては、
・ミルクを吐かないようにさせる
・気管や肺にミルクが詰まって呼吸ができなくなるのを防ぐ
・空気でおなかが圧迫されるのを防ぐ
などがあります。
げっぷは垂直に立て抱きして、背中をさするか、ぽんぽんと軽く叩きます。出るときと出ないときがあります。
げっぷを試した後、寝かせて、苦しそうならもう一度げっぷを試します。
ミルク後、時々「泣かずに無言で」ミルクを吐くので注意してみていてください。
飲み過ぎると口からミルクが出てくるので、タテ抱きできればして、おむつ換え中などで抱けない場合は、右を下に横に向けて寝かせます。
落ち着いてからタテ抱きします。
ミルク後、満足すると寝ますが、すぐにベッドにおろすと起きてグズるので、しっかり寝たらベッドに寝かせて下さい。
ミルク授乳中と、その後30分位はウンコ、おしっこをすごくします
ミルク授乳中と、その後30分位はウンコ、おしっこをすごくするので、泣き出したらおむつを確認してみてください。
ちょっとした節約術なのですが、ティッシュを2~3枚重ねておむつの上にひくとちょろんとした、ウンコおしっこは、そのティッシュを捨てるだけで済むのでおむつが節約できます。
長時間おむつを注意してみることができない場合は、ティッシュだと吸水性が悪くてかぶれてしまうので、やめてください。
タバコは厳禁。換気扇でもダメ。
タバコの煙では、赤ちゃんの死亡率、病気が2倍以上に増えることがわかってます。
どうしても吸いたい場合は、他の部屋で吸っても、2~3分以上は深呼吸して肺の中の煙を出してくるようお願いしてください。
できれば、服や髪も軽く払ってきてもらえると、リスクが減ります。
赤ちゃんが泣いている原因
赤ちゃんが泣くときは、
「おっぱい欲しがっている」
「おむつ」
「暑い寒い」
「甘えたい(抱っこしてほしい)」
「ミルクがつまって苦しい」
がメインです。
一つ一つ原因を取り除いていきましょう。
赤ちゃんの泣き方がいつもと違う様子であれば、母親や小児科などの病院に相談しましょう。
泣くときに、一旦泣きやませる方法
以下のようなことで、泣き止んでくれるかもしれません!試してみてください。
・高い声を出す(鳴き声をまねするとか)
・テレビのザーザー音を聞かせる
・おしゃぶりがあればくわえさせる。
・おしゃぶりがなかったり、きかなくなったら哺乳瓶の先をくわせさせる。
・抱っこして、ゆらゆら揺らす(ガンガン揺らしすぎは脳が偏ってなんとか症候群になるので注意)
・揺らすときは、赤ちゃんだけをゆらすのではなく、抱っこする人の体ごとゆらす。
・スマホやタブレットなどで動画を見せる(「赤ちゃん 泣きやむ 動画」などで検索)
赤ちゃんのお風呂
お風呂は、肌荒れを防ぐために必ず新しいお湯(一番風呂)で入れて下さい。
湯船が古い場合は、シャワーや洗面器に新しいお湯を入れるなどして、古いお湯には触れないように注意します。子供用ソープでやさしく洗います。
赤ちゃんが手を口や顔にこすりつけることが多いので、泡が付いているときは手を持つなどして注意します。
赤ちゃんの両手は押えられないので、両手を洗わず、片手ずつ洗い流します。
赤ちゃんの知育
赤ちゃんの知能発達のため、話しかけたり、絵本を見せたり読んであげたり、テレビの音や音楽を聞かせたり、色々見せてあげるとよいです。
手や足、ほっぺ、体などをこちょこちょしてあげるのも刺激になって良いです。ネタが尽きてしまったり、スマホやタブレットで動画を見せるのもよいでしょう。
人体の仕組みや健康系の多くの知識と経験を積み、10年以上前に開業。施術の傍ら行っている子育ての経験も生かし、執筆・監修を行っています。
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