子供の虐待死が連日ネットやテレビで報道されています。親は「しつけのつもり」で死亡させてしまう程の暴行に及んでしまう場合が多いようです。

では、どこからどこまでがしつけ』で『虐待・体罰』にあたるのか、
虐待・体罰の種類と程度、定義についてご紹介します。

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虐待・体罰としつけは違うの?

子育てにおいて、しつけはとても大切です。

しかし、親によって子育ての方法が違うように、しつけについての考え方も親によって違います。

・子供が言うことを聞かないから、夕ご飯をあげなかった
・子供が間違ったことをしたので、ほっぺたを叩いた(平手打ち)
・子供が反抗期で言い返してきたので、無視をして、話し掛けなかった

これらの事、親によってはしつけの範囲と思うかもしれませんが、現代の定義では立派な虐待になります。

ただ、虐待・体罰としつけの境目にはグレーゾーンがあり、上手く定義することができません。

簡単に言えば、子供が苦痛に感じ、耐えることができないことは、虐待と言えるでしょう。

あくまでも、子供の立場で考えることが大切になります。

子供の虐待の種類は?

法律で定義されている虐待は4つあります。

【1】身体的虐待

子供への身体的虐待には、直接的な虐待と間接的な虐待があります。

直接的な虐待・体罰

親や保護者が子供に直接的に暴行をすることを言います。

・殴る
・蹴る
・首を絞める
・逆さづりにする
・やけどをさせる
・投げ落とす
・風呂に沈める

これらは一例に過ぎません。

身体的虐待は目で確認することができるので、比較的見つかりやすい虐待と言えます。

ただ服の下などは見えませんので、疑いがある時は服の下をしっかりと確認するようにしましょう。

間接的な虐待・体罰

間接的虐待にはどんなものがあるかというと、

・長時間立たせる
・長時間重いものを持たせる
・密室に閉じ込める
・ほったらかしにする
・食べ物飲み物を与えない
・話を無視する
・トイレへ行かせない

などがあります。

間接的虐待は直接的虐待と違って、虐待・体罰ととらえられにくいですが、
これらも立派な虐待となります。
直接的よりダメージが大きい場合もよくあります。

【2】性的虐待

親や保護者が子供に性交や性的な行為を強要することを言います。

親や保護者に口止めされていたり、開始年齢が早いと性的虐待だと気が付かない場合があり、表面化することが難しい虐待と言えます。

乳幼児期から発生していたり、実父や義父だけではなく、実母や義母からのケースもあります。

子供の裸を写真の被写体にすることも性的虐待になります。

【3】心理的虐待

親や保護者が子供脅すなどして、心を病ませる(心を死なせる)ことを言います。

・大声など言葉による脅し
・自尊心を傷つける言葉かけ
・無視をする
・拒否をする
・きょうだいの間で特定の子供を差別的に扱う
・子供の目の前で家族に対して暴力をふるう

手は出さなくとも、子供の心を破壊していく行為と言えます。

心が傷を負うと、最悪の場合は自殺など死に至ります。

親や保護者が気付かずに、子供に心理的虐待をしていることも少なくありません。

このあたりが、しつけと虐待の境目の難しい所とも言えます。

【4】ネグレクト

親や保護者が子供の養育を放棄する、拒否することを言います。

・十分な食事を与えない
・子供を家に閉じ込めておく
・病気なのに病院に連れて行かない
・自動車の中に放置する(夏場は死に至ることも)
・衣服を着替えさせないなど、著しく不潔にする

ネグレクトの場合、意図的な場合もありますが、育児の知識がなく、ミルクを与えることができないというケースも見られます。

乳幼児など低年齢児に起こりやすい虐待と言えます。

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どの虐待が多い?

児童相談所には多数の虐待の相談・報告がされています。

その統計で見ると、

 1.心理的虐待(約54%)
 2.身体的虐待(約25%)
 3.ネグレクト(約20%)
 4.性的虐待(約1%)

以前は、身体的虐待が多い傾向にありましたが、近年では心理的虐待が増え続けています。

虐待で死亡した人数とその年齢

年間50件を超える死亡事例があります。

年齢の内訳の多くは0歳の子供で、全体の約60%を占めています。

1歳の子供も約20%を占めており、低年齢の子供が犠牲になっていることがうかがえます。

死亡事例で虐待をしたのは誰?

年間50件を超える虐待による死亡事例の加害者は、その約60%が実母になります。

実父の場合は約10%、複数で行ったという場合が約20%を占めています。

子供に一番近い場所にいる実母が、一番の加害者になっているという事実を、社会全体でしっかりと考える必要がありそうです。

他にも、

・親の交際相手
・義父、義母(再婚相手)
・親の兄弟、他家族
・保護施設スタッフ

など

苦しんでいる子供を助けるべき大人たちが加害者になっているケースもあります。

どこまでが『しつけ』どこからが『虐待』なのか?結論

どこまでが『しつけ』どこからが『虐待』なのか?
しつけと虐待の定義は人それぞれ異なりますが、一般的には

しつけ(躾)とは
社会で周りに迷惑をかけないためや、一人で生活できるために
★ルールやマナーを教えてあげる事


虐待とは
★子供の心や体を傷つける事

「叩いて痛みで覚えさせる」ことができるという考え方もありますが、叩いたり殴ったり、怒鳴りつけたりすることは、子供にとっては、心や体が痛かったことしか覚えていないことがほとんどです。

言う事を聞かなかった子供に対してストレス解消(=虐待)で行ってしまう場合もあります。

子供は、小さいうちでしたらしっかり社会のルールやマナーを覚えることができます。
虐待にならないよう、言葉で根気よく教えてあげられるとよいですね。

もし、手を上げてしまったり、手を上げそうになってしまった場合、
自治体の子育てを支援してくれる課に勇気を出して相談してみるとよいでしょう。

子供を保護する方法、親へのフォローなどアドバイスをくれると思います。

そして、虐待しているような家族を見つけたら、直接家族に注意しても耳を貸さないことが多く、
逆に注意した側や、子供への虐待がひどくなる可能性もあるため、
子供にケガをさせているほど酷い場合など緊急性が高いと判断した場合は「110」、
それ以外の判断に困る場合などには、児童相談所全国共通ダイヤルに電話したり、自治体の相談窓口に相談すると良いでしょう。

厚生労働省「児童相談所全国共通ダイヤル」
『189(いちはやく)』に電話しましょう。

児童相談所全国共通ダイヤルにかけると、発信した電話の市内局番等から当該地域を特定し、管轄の児童相談所に電話を転送します。
※一部のIP電話はつながりません
※通話料がかかります