子供のしつけと虐待・体罰との境界線や、虐待を見つけた時の対処法や法律が定める虐待の定義や虐待の種類・割合、加害者や被害者はどんな人が多いのかなどの統計、どんなことが虐待になるのかの具体例などをご紹介します。

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虐待・体罰と躾(しつけ)は違うの?

子育てにおいて「しつけ」はとても大切です。
しかし保護者によって子育ての方法が違うように、しつけについての考え方も違います。
ただ、まわりから見ると虐待になるのでは?と思われてしまうケースもあります。

たとえば、

・子供が言うことを聞かないから、夕ご飯をあげなかった
・子供が間違ったことをしたので、ほっぺたを叩いた(平手打ち)
・子供が反抗期で言い返してきたので、無視をして、話し掛けなかった

などです。

昔は当たり前にみられたことですが、現代の定義では立派な虐待になります。

躾(しつけ)と虐待・体罰との間にはグレーゾーンがあり、はっきりわかりにくいですよね。

後で、法律が定める虐待の定義をご紹介しますが、簡単にグレーゾーンにて境界線を判断する方法があります。

★子供が苦痛に感じ、耐えることができないことを虐待と考える

ことです。

親の目線ではなく、あくまでも、子供の立場で考えることが大切になります。

では、法律にそって、虐待の種類・定義をみていきましょう。

法律が定める虐待の種類・定義は大きく4つ

法律で定義されている虐待の種類・定義は以下の4つがあります。

・身体的虐待
・性的虐待
・心理的虐待
・ネグレクト(育児放棄)

では、それぞれについて、どんなことが虐待になるのか、みていきましょう。

【1】身体的虐待

子供への身体的虐待には、直接的な虐待と間接的な虐待があります。

直接的な虐待・体罰

親や保護者が子供に「直接的に暴行」をすることがあたります。

・殴る
・蹴る
・首を絞める
・逆さづりにする
・やけどをさせる
・投げ落とす
・風呂に沈める

これらは一例に過ぎません。

身体的虐待は目で確認することができるので、比較的見つかりやすい虐待と言えます。

ただ服の下などは見えませんので、疑いがある時は服の下をしっかりと確認するようにしましょう。

間接的な虐待・体罰

「間接的虐待」にあたるものにはどんなものがあるかというと、

・長時間立たせる
・長時間重いものを持たせる
・密室に閉じ込める
・ほったらかしにする
・食べ物飲み物を与えない
・話を無視する
・トイレへ行かせない

などがあります。

間接的虐待は直接的虐待と違って、虐待・体罰ととらえられにくいですが、これらも立派な虐待となります。
直接的よりダメージが大きい場合もよくあります。

【2】性的虐待

親や保護者が子供に性交や性的な行為を強要することを言います。

親や保護者に口止めされていたり、開始年齢が早いと性的虐待だと気が付かない場合があり、表面化することが難しい虐待と言えます。

乳幼児期から発生していたり、実父や義父だけではなく、実母や義母からのケースもあります。
子供の裸を写真の被写体にすることも性的虐待になります。

【3】心理的虐待

親や保護者が「子供脅すなどして、心を病ませる(心を死なせる)こと」を言います。

・大声など言葉による脅し
・自尊心を傷つける言葉かけ
(そんなこともできないの、バカじゃない、人間じゃないなど)
・無視をする
・拒否をする
・きょうだいの間で特定の子供を差別的に扱う
・子供の目の前で家族に対して暴力をふるう

これらの行為は、手は出さなくとも、子供の心を破壊していく行為と言えます。
心が傷を負うと、最悪の場合は自殺に至ったり、無差別殺人などを引き起こしてしまうこともあります。

親や保護者が気付かずに、子供に心理的虐待をしていることも少なくありません。
このあたりが、しつけと虐待の境目の難しい所です。

【4】ネグレクト(育児放棄)

親や保護者が「子供の養育を放棄する、拒否すること(ネグレクト)」も虐待にあたります。

子供がいうことを聞かなかったり、養子であったり、血縁関係がない場合、離婚などで仕方なく子供を引き取ることになった場合や、
家計が苦しいなど金銭面、病弱であったり、子育てできるまで自身の心と体が成長していない場合など、育児放棄になったしまう原因は様々です。

たとえば、

・十分な食事を与えない
・子供を家に閉じ込めておく
・病気なのに病院に連れて行かない
・自動車の中に放置する(夏場は死に至ることも)
・衣服を着替えさせないなど、著しく不潔にする

などが育児放棄に当たります。

ネグレクトの場合、意図的な場合もありますが、育児や、調理の知識や経験がなく「ミルクを与えることができない」「オムツの替え方がわからない」
「食事を作ってあげられない」といったケースも見られます。

法律の定める4つの虐待の割合・統計

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どの虐待が多い?

児童相談所には多数の虐待の相談・報告がされています。

その統計で見ると、

 1.心理的虐待(約54%)
 2.身体的虐待(約25%)
 3.ネグレクト(約20%)
 4.性的虐待(約1%)

以前は、身体的虐待が多い傾向にありましたが、近年では心理的虐待が増え続けています。

虐待で死亡した人数とその年齢

年間50件を超える死亡事例があります。

年齢の内訳の多くは0歳の子供で、全体の約60%を占めています。

1歳の子供も約20%を占めており、低年齢の子供が犠牲になっていることがうかがえます。

死亡事例で虐待をしたのは誰?

年間50件を超える虐待による死亡事例の加害者は、その約60%が実母になります。

実父の場合は約10%、複数で行ったという場合が約20%を占めています。

子供に一番近い場所にいる実母が、一番の加害者になっているという事実を、社会全体でしっかりと考える必要がありそうです。

他にも、

・親の交際相手
・義父、義母(再婚相手)
・親の兄弟、他家族
・保護施設スタッフ

など

苦しんでいる子供を助けるべき大人たちが加害者になっているケースもあります。

どこまでが『しつけ』どこからが『虐待』なのか?結論

どこまでが『しつけ』どこからが『虐待』なのか?
しつけと虐待の定義は人それぞれ異なりますが、一般的には

しつけ(躾)とは
社会で周りに迷惑をかけないためや、一人で生活できるために
★ルールやマナーを教えてあげる事


虐待とは
★子供の心や体を傷つける事

「叩いて痛みで覚えさせる」ことができるという考え方もありますが、叩いたり殴ったり、怒鳴りつけたりすることは、子供にとっては、心や体が痛かったことしか覚えていないことがほとんどです。

言う事を聞かなかった子供に対してストレス解消(=虐待)で行ってしまう場合もあります。

子供は、小さいうちでしたらしっかり社会のルールやマナーを覚えることができます。
虐待にならないよう、言葉で根気よく教えてあげられるとよいですね。

もし、手を上げてしまったり、手を上げそうになってしまった場合、
自治体の子育てを支援してくれる課に勇気を出して相談してみるとよいでしょう。

子供を保護する方法、親へのフォローなどアドバイスをくれると思います。

虐待や虐待と思われる行為を見つけた・発見した場合の対処法

虐待しているような家族を見かけた場合、直接家族に注意するのは避けたほうが無難です。

・耳を貸さないことが多く、逆にトラブルに巻き込まる場合や、
・注意されたことへの怒りが残り、子供への虐待がひどくなる可能性もある

ためです。

もし、

★子供にケガをさせるほど酷い場合など緊急性が高いと判断した場合は迷わず「110」、
判断に困る場合などには、
★厚生労働省が運営する児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」に電話
したり、
★自治体(都道府県や市町村)の相談窓口に相談すると良いでしょう。

厚生労働省「児童相談所全国共通ダイヤル」
『189(いちはやく)』に電話しましょう。
児童相談所全国共通ダイヤルにかけると、発信元の市内局番等から地域を特定し、お近くの児童相談所に電話が転送されます。
(一部のIP電話はつながらないのと、通話料がかかる点には注意が必要です)