高齢の父親・母親の高齢出産は自閉症や発達障害児が生まれる確率が高い?

自閉症発達障害の発症については、脳の障害が原因であるということは一般的に知られていることです。
ただ、脳に障害が起こるまでの解明については、様々な角度から研究がなされています。今回はその中でも、高齢の父親母親の高齢出産について発達障害児との関連を見ていきましょう。
高齢父親・母親高齢出産で自閉症や発達障害児が生まれる確率が高い?

自閉症や発達障害児の原因は、父親の高齢にある?

★研究結果について
 自閉症や発達障害児の発症原因について、近年の研究で父親の高齢が原因の一つと言われています。いくつか挙げてみます。

・「自閉症の環境要因 – 国立保健医療科学院」 
https://www.niph.go.jp/journal/data/59-4/201059040004.pdf によると、

【父親の年齢が10歳上がるごとに,自閉症スペクトラム障害になるリスクが2倍以上となる】

という報告がなされています。
もちろん、10歳上がるごとに、急に自閉症リスクが高まるわけではなく、
細かく言えば1歳ごと、1か月、1日、1秒ごとといった感じで、
時間がたてばたつほどにリスクは高まっていくと考えられているようです。

 また、一方で、
・「両親の年齢と子どもの発達」 
http://www.daiwa-grp.jp/dsh/results/38/pdf/19.pdf によると、

【高年齢の父親と若年の母親、あるいは若年の父親と高年齢の母親の組み合わせにリスクが集積する可能性が示唆された】

という報告もあります。
こちらは片方の親が高齢であることにより、
自閉症児・発達障害児が生まれるリスクが高まるという報告・研究結果です。

もちろん片方の親だけでなく、両方の親が高齢であることによっても、
自閉症スペクトラム障害のリスクも高まるようです。

★高齢の父親、何が原因?
 「両親の年齢と子どもの発達」によると、父親の年齢の上昇と共に、

【のちに精子に転化する細胞の分裂が繰り返される】
【その間にDNAが劣化する】
【コピーエラーが進む】

 という仮説があるそうです。

年齢の上昇と共に、DNAが劣化するというのは、ある程度納得のいく仮説だと思います。
細胞分裂のエラーによって発生する「ガン」の発症率も、高齢になればなるほど高まりますよね。

 ただ、男性側・父親の高齢については仮説が多く、自閉症や発達障害児の原因にはなりやすいようであるが、それ以上詳しいことは分かっていないのが現状のようです。
自閉症や発達障害児の原因は、母親の高齢・高齢出産にある?

自閉症や発達障害児の原因は、母親の高齢・高齢出産にある?

★研究結果について
 自閉症や発達障害児の発症原因について、母親の高齢や高齢出産についての研究や報告を紹介します。

・「高齢出産は子どもの自閉症リスク高まる、米研究」
 http://www.afpbb.com/articles/-/2692416 によると、

【母親の出産年齢が5歳上がるごとに、子どもの自閉症リスクは18%ずつ上昇することが明らかになった】

という研究結果が、アメリカで発表されたとあります。
さらに、

【40歳以上の女性が自閉症の子どもを出産する確率は、30歳未満の女性の約2倍】

とあります。
40歳以上になると、女性側・母親側でも自閉症児の発症リスクが高まるという研究結果です。

・「両親の年齢と子どもの発達」
 http://www.daiwa-grp.jp/dsh/results/38/pdf/19.pdf によると、父親の高齢の項目でも挙げましたが、

【高年齢の父親と若年の母親、あるいは若年の父親と高年齢の母親の組み合わせにリスクが集積する可能性が示唆された】

という報告もあります。

★高齢の母親・高齢出産、何が原因?
・「自閉症の環境要因 – 国立保健医療科学院」
 https://www.niph.go.jp/journal/data/59-4/201059040004.pdf によると、

【年齢が進んだ母親には子宮筋の機能障害や年齢による血液供給の減少などから産科合併症のリスクが高い】

という報告があります。

父親のDNAが加齢により劣化するように、母親体内の赤ちゃんの部屋も衰えがみられのかもしれません。
ただ、母親の高齢や高齢出産においても、自閉症との明確な関連結果は出ていないようです。
自閉症や発達障害児の原因は、父親の高齢にある?

原因をどちらかに求めるのは危険です!

★原因を調べることも必要ですが…

これまで研究結果を見てきて、
高齢の父親・母親の高齢出産と自閉症児や発達障害児が生まれる確率とは何かしらの関係がありそうな感じなのですが、
まだまだ仮説が多く、明確な研究結果は出ていない
ことが分かりました。

ただ、健常者であれ、自閉症の方であれ、発達障害の方であれ…みなさん同じ人間ということには変わりありません。
まして、原因が父親、母親と限定されてしまうと生を創り出すことに対して、操作が加わってくる恐れがあります。

父親と母親の加齢についての研究が進み、発症のメカニズムが解明されることも必要ですが、
自閉症や発達障害についての理解が進み、父親、母親ともに手を取り合って、
幸せに生活できることも大切なことですよね。