ダウン症は出産後、生後どれ位でいつわかるのでしょうか?
新生児や乳児期の赤ちゃんはダウン症だとわかるのでしょうか?
記事一覧
ダウン症とは?
発症の原因
ダウン症は21番目の染色体が1本多く、3本あるために発症する生まれつきの疾患で、標準トリソミー型、転座型、モザイク型の3つに分類されています。
ほとんどが標準型になります。
「標準型21トリソミー」とも言われ、全体の約9割を占めます。
普通は染色体は2本ずつあるのですが、1本多い3本であるのが特徴です。
●転座型
ダウン症の5~6%の割合であります。
この転座型は、21番目の染色体の1本が、他の染色体にくっついているのが特徴です。
この型の約半数は、遺伝によるもの(遺伝性転座)です。親に転座染色体保因者がいる場合にこの型になる場合があります。
●モザイク型
「ダウン症」では珍しい型で、1~3%を占めます。この「モザイク型」は、21番目の染色体が正常な2本のものと、異常な3本のものが混ざっています。
通常、遺伝はみられません。
症状について
●難聴や視覚障害
●身体的発達の遅れ
●心機能のトラブル
などがあります。
個人差が激しいこともあり、重い合併症の方もいれば、合併症がほとんどない場合もあります。
また、知的障害を持つこともあります。
出産後の赤ちゃん、ダウン症かどうか、いつわかるの?
外見的な特徴
出産後の赤ちゃんを見て、外見的な特徴でダウン症を疑うことがあります。
その特徴として、
・耳の位置が低い、耳が小さい
・鼻が低い
・体が柔らかい
・ずっと寝ている(おとなしい)
・力が弱い
などがあります。
特に顔つきについては、ダウン症の新生児が、みんな同じ顔をしているわけでありませんが、共通する特徴は多いと言えます。
ただ、外見的な特徴はあくまで疑いでしかなく、ダウン症の確定はできません。
DNA検査を行い、染色体の異常の有無を確認してから、ダウン症と診断されることになります。
わかる時期は新生児期(生後28日)、乳児期(1歳未満)?
明確な基準はない?
実は、ダウン症と分かる明確な基準やタイミングはありません。
胎児の時もあれば、新生児の時あれば、それ以降もあります。
これは個人差の関係や、両親がダウン症と疑う時期もあると考えられます。
医師からの告知も、出産後すぐは避け、1か月後に告知するなど、ある程度の幅があるようです。
乳児期の発達について
新生児期では、ずっと寝ているなどの特徴がありますが、乳児期(1歳未満)での発達の特徴を見てみましょう。
・首が座る時期が生後5~6か月(2か月)
・寝返りができる時期が生後7~8か月(4か月)
・お座りができる時期が生後11~13か月(7か月)
乳児期に限ってありますが、はいはい、つかまり立ちなども正常な時期は乳児期になりますが、ダウン症児の場合はそれ以降になります。
成長がとてもゆっくりだと言えます。
最終的には検査が必要
これまで、外見的な特徴や発達を見てきましたが、これらで疑いを持っても、ダウン症と確定はできません。
特徴がはっきり見られてから、染色体の検査を行うことになります。
出生後からでもリハビリや療育を
合併症もある
ダウン症の新生児には、心疾患、目の疾患、消化器官の疾患などの合併症が見られることがあります。
この場合は、すぐに治療を開始する必要があります。
また、運動面、知能面でも遅れが見られるため、乳児期からのリハビリや療育が必要になります。
早い段階で治療、リハビリ、療育につなげていけるように心がけたいですね。