ダウン症の子供1歳児2歳児3歳児(赤ちゃん・乳児)の特徴と診断方法

ダウン症の子供(赤ちゃん・乳児)の特徴と診断方法の解説です。1歳児2歳児3歳児頃の違いをご紹介します。

ダウン症とは?

★ダウン症発症の原因
ダウン症は、人間の設計図であるDNAがつまった、染色体の数が多すぎるために、
母親のお腹で育つ際に起こる、生まれながらによる病気です。

ダウン症は、全部で23対あるうちの、
21番目の染色体が通常の2本より1本多く、3本ある場合に起こります。

ダウン症には、この染色体の増え方により、標準型、転座型、モザイク型の3つに分類され、
様々な合併症を持って産まれてくる場合が多いのが特徴です。

●標準トリソミー型
「標準型21トリソミー」とも言われ、全体の約9割を占めます。
普通は染色体が2本ずつあるのですが、1本多い3本なのが特徴です。

●転座型
ダウン症の5~6%の割合であります。

この転座型は、21番目の染色体の1本が、他の染色体にくっついているのが特徴です。
この型の約半数は、遺伝によるもの(遺伝性転座)です。親に転座染色体保因者がいる場合にこの型になる場合があります。


●モザイク型
「ダウン症」では珍しい型で、1~3%を占めます。この「モザイク型」は、21番目の染色体が正常な2本のものと、異常な3本のものが混ざっています。
通常、遺伝はみられません。

ダウン症の症状について

身体的発達の遅れ、特有の顔立ち(鼻が低い、吊り上がった目、耳が小さいなど)、視覚障害、難聴、心機能のトラブルなどがあります。
個人差が激しく、合併症が重い場合もあれば、合併症がほとんどない場合もあります。また、軽度の知的障害を持つこともあります。

ダウン症の赤ちゃんの1歳児頃(乳児)・2歳児・3歳頃の発達の特徴は?

まず、結論から述べますと、
★個人差が大きいこと、
★ダウン症児は、一般的に発達が遅い
特徴があります。

1歳児頃(乳児)・2歳児・3歳頃の外見的な特徴について

以下、一般的な外見上の特徴についてご紹介します。個人差があります。

【ダウン症児の外見的な特徴】
・歯が生えるのが遅い
・指が短い
・耳の位置が低い
・耳が小さい
・鼻が低い
体の関節が柔らかい
・物を握る力が弱い
・成長するにしたがい、顔全体が平坦になる

などがあります。

この中でも特に、【関節の柔らかさ】が特徴的です。、
動きが増えてくる健常な1歳児に比べると、
ダウン症児は骨格がしっかりしていないので、分かりやすいです。

1歳児・2歳児・3歳頃の発達について

1歳~3歳児頃の発達の特徴はどうなっているのか、見てみましょう。

正常な時期では、1歳にもなると、お座り、はいはい、
つかまり立ちなどはほとんど卒業している段階です。

しかし、ダウン症児の場合を見てみると、

※( )内は正常な時期
・お座りができる時期が生後11~13か月(6~9か月ごろ)
・はいはいができる時期が生後13~15か月(7~9か月ごろ)
・つかまり立ちができる時期が生後14~16か月(8~11か月ごろ)
・自力で立つ時期が生後18か月~(12~15か月ごろ)
・ひとり歩き時期が生後18か月~(12~16か月ごろ)

と、およそ3か月~半年程度遅くなることが多いようです。

ただ、個人差が大きいので、この時期に必ずできるわけではありません。
ダウン症児は成長がとてもゆっくりです。

★言葉の発達については、
正常な時期では11~13か月くらいに言葉を発することが多いのですが、
自閉症児の場合は、程度にもよりますが、言葉の障害についても遅れることが多いとのこと。
これについてもかなり個人差があるようです。

ダウン症の赤ちゃんの確定法・診断方法は?

外見だけでは特定できない

これまで述べてきた、外見的な特徴や発達の特徴だけでは、
あくまでもダウン症の疑いがある、というだけに過ぎません。

ダウン症と確定するためには、染色体の検査(G―分染法)を行い、異常の有無を調べます。
他にも、合併症の疑いがあるときは心臓のエコー検査も行うようです。

ダウン症児の療育や治療について

★ダウン症児の療育や治療は早期に行うことで高い効果が見られます
 ダウン症児は、年齢とともに発達の遅れが大きく見られる傾向があります。

そのため、

・理学療法
・作業療法
・言語発達指導
・音楽療法

などの療育を、早期に適切に行うことで、発達を促し、
遅れを緩やかにすることができます。

早期の療育、治療につなげていきましょう。

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