小学生中学生高校生などの子供のゲーム依存症(ゲーム中毒が危険な理由とゲーム依存症の症状やルール・治療法・克服法をご紹介します。
家庭用のゲーム機に加えて、最近では手軽にできるスマホゲームによるゲーム依存症の子供が増えてきています。以前はパソコン・ゲーム機によるゲーム依存症が多かったのですが、最近ではスマホによるものが半分近くになってきています。
ゲームは、時間や、ルールを守ればとても生活を豊かにしてくれるものです。
適度にゲームをすることで、家族や友達との会話も増えますし、ゲームによっては、いろいろと考えるため、脳の活性化にもつながります。
しかし、
★ゲームに関するルール自体がなかったり
★ゲームのルールがあっても守れないようになっていく
と、最終的には、睡眠時間の減少や、疲労などが起こり、生活面にも影響が出てしまい、ゲームなしでは生きていけないとまで思うような状態(禁断症状)、ゲーム中毒・ゲーム依存症になってしまいます。
生活に悪影響が出ているこのゲーム依存症は「ゲーム障害」とも呼ばれるようになりました。
世界保健機関(WHO)は、精神疾患の1つにも指定しています。
単純にゲームを長くやっていればゲーム依存症という病気ではないのです。
「生活に悪影響が出る」かどうかが問題です。
最近では、ゲームやネットによる依存症は、10代が過半数を大きく超えて、3分の2程度になっています。
なんと、9歳以下の子供も依存症になって、専門家の診察を受けている子も出てきているそうです。
ゲーム依存症と診断される条件は、
★日常生活よりも、ゲームを優先してしまう。
という状態が長く続いていることです。
学業・仕事・家事などを、
手を抜いたり、さぼったり、やらなかったり
してしまう状態です。
ゲームに没頭するあまり、多額のお金を使って(課金)してしまい、支払いをするために生活が厳しくなってしまう人も増えています。
体・精神面の両方へ悪影響をおよぼします。
★姿勢が悪くなる…同じ姿勢でプレイするため
★体調不良(頭痛・腰痛・手首の腱鞘炎)…座りすぎ、手の使い過ぎのため
★肥満…運動不足、ゲームしながら飲食。
★体や脳の成長が遅れる…睡眠不足から
★攻撃性が高まる(暴力・暴言)…暴力シーンのあるゲームをプレイする場合
★感情がコントロールできなくなる…脳機能が低下するため
★ゲームと現実の世界の区別がつかなくなる…事件を起こす場合もあります
★嘘つきになる…ゲームをするために、さぼったり嘘をつくようになります。
ゲーム中毒・ゲーム依存症の弊害には、以下のようなものがあります。
★ゲームを取り上げたり、邪魔をすると、怒る・慌てる
★ゲームをしていない時の言動がひどい
★宿題をやらずにゲームをしてしまう
★習い事をさぼってゲームをする
★外遊びをしない
★ゲーム以外のことにやる気がない
★現実世界での友達が少ない
食事の時、お風呂の時、トイレの時、歩いていてもゲームをしないと気がすまなくなってしまいます。
まず、ゲーム依存症の治療法・克服法を知るために、なぜ依存症になるのかをみていきましょう。
ゲームをすることにより、脳から分泌される
「ドーパミン」という物質が原因です。
よく言われる「快楽物質」というものです。
ほとんどのゲームは、プレイヤーの脳に強い刺激を与えます。
その強い刺激により、脳からドーパミンがたくさん分泌されてしまうのです。
ドーパミンは快楽物質といわれるように、「楽しい!」「気持ちいい!」「幸せ」といった気持ちにさせてくれるのです。
ところが、体は異常なまでに分泌されたドーパミンを減らす反応がおきます。
ドーパミンが減ったことを受けて、体はドーパミンを欲しがり、ドーパミンを分泌させるきっかけとなる、刺激・ゲームを求めてしまいます。
オンラインゲームの普及があげられます。
最近のオンラインゲームは、終わりがないものが多いのです。
定期的にイベントや、ランキング戦が行われていたり、キャラクターやアイテム、装備などのコレクション要素もあり、永遠とプレイし続けることが可能なゲームが増えているのです。
住環境や、お子さんの性格、ゲーム依存症の度合いなどにより、効果があるもの、ないものがありますので注意してください。
ゲーム依存症は、自分が気づかずに、家族や友人が気づくことが多いです。
「そのうち治るだろう。」
と、何もしないで放置していると、症状はどんどん悪化していってしまいます。
【適度なら大丈夫】だけれど、やりすぎはいけません。
「適度に時間や回数、場所を決めてやるなら大丈夫」
というところがポイントです。
人間、ただ単に「やめなさい!」と強く言われると、やめたくないものです。
そんな心理も考えたうえで、適切な注意をすると、ゲーム依存症から抜け出すことができるかもしれません。
時間を決めて自分でやめるようになるまで、親は見守ってあげて声掛けをしましょう。
「あとちょっとでステージクリアだから!」
と、時間になってもやめない場合は、途中でも絶対にやめさせるようにしましょう。
「あとちょっとでやめる!」を許していると、ズルズル時間を過ぎてもやめないようになってしまいますので、ゲーム機を取り上げててでもやめさせましょう。
長い間ゲームができる環境がゲーム依存症の1つの原因です。
例えば、自分だけの子供部屋で、好きなだけできてしまうという状況です。
そのような環境がある状態で、単純にゲームばっかりやってないで…〇〇しなさいなどと言っても、あまり効果はありません。
ゲーム機は親が管理するか、目が届くリビングに置きましょう。
親が監視できないところにゲーム機があると、永遠とゲームをやり続けてしまいます。
そこで、親の監視できるリビングなどにおくようにしましょう。
携帯型ゲーム機(スマホやニンテンドーDSなど)は、、
充電器をリビングに置くようにしましょう。
これにより、どれくらいゲームをしているのかの把握もできます。
といった時間を数値にしたり、グラフ化してみると、ゲームをやりすぎてるな・・・と気が付きやすくなります。
ゲーム以外のことをした時に、たくさんほめてあげると、ゲーム以外のことをしたくなっていく子もいます。
高校生ともなるとあまり通用しませんが、小学生や中学生であればこのルール作りが有効な場合もあります。
こんな感じでルールを作っている家庭が多いようです。
素直に守ってくれるうちは良いですが、次第に守らなくなっていってしまう場合も多いようです。
その際の罰・ペナルティーを作っておくとよいでしょう。
などが良いでしょう。
ゲーム以外にも楽しいことはたくさんあります。
子供が興味を持ちそうなことを見つけたら、ほめたり、応援してあげましょう。
リアルを充実させる(リア充)ことはとても大切です。
もう手放せないぐらいゲーム中毒になり、取り上げると暴れて叩いてくる、言葉が遅れているなど、深刻な状況になってしまったら、専門医や、市町村の保健師さん、カウンセラーに相談しましょう。
診察を受ける科は、精神科・心療内科・ネット外来など。ゲーム依存症は、ネット依存症の一部になります。
【ゲーム依存症 病院 お住いの都道府県】
や
【ネット依存症 病院 お住いの都道府県】
などで検索してみてください。
こちらでも、日本全国のゲーム依存症治療病院をご紹介しています。
★全国のゲーム依存症治療病院と地図一覧!関東関西東海地方等