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ファミリーサポートセンターとは?トラブル例・問題点や注意点は?

育児の援助を受けたい方・行いたい方を結ぶファミリーサポートセンター事業。実際にあった利用時のトラブル例をもとに問題点や注意点や、利用料金や申し込み方法などご紹介します。

ファミリーサポートセンターとはどんな事業?

ファミリーサポートセンターは、各市区町村で行っている

・育児の援助を受けたい方「依頼会員」
・育児の援助を行いたい方「提供会員(援助会員)」

を結びつけるお手伝いをする組織です。

「依頼会員」「提供会員」が、会員同士で支え合います。

活動内容は、例えば、

・保育施設への送り迎え
・保育施設や学校の時間外、放課後に子供を預かる
・保護者の外出の際(買い物など)に子供を預かる
・保護者の病気、冠婚葬祭などの緊急時に子供を預かる

などがあります。

これらの子供の送迎、預かりを「提供会員(援助会員)」が自宅などで行います。一部地域では病児・病後の預かり、早朝・夜間の預かりも実施しています。

利用料金は、各市区町村で金額が違いますが、
利用料金の平均は一時間当たり600円~800円です。
早朝、夜間、祝休日は約100円割増しになります。

詳しい利用料金や費用については、後で詳しく紹介しています。

ファミリーサポートセンターの問題点とトラブル例

ケガなどの事故

基本的に提供会員(援助会員)の自宅などで子供を預かってもらうことになりますが、少なからず事故が起こっています。

・5か月の女の子が提供会員(援助会員)宅で、うつぶせ寝の心肺停止状態で発見され、翌日に脳死と判断された。

・保育園からの送迎中、提供会員(援助会員)の車が急停車したため、子供が転倒した。

・提供会員(援助会員)が、子供を自転車の後ろに乗せて移動中、自転車の後輪に足を挟んだ。チャイルドシートが破損していたために起こった。

このように、重大な後遺症が残る事故や死亡事故も実際に起きています。
 

事件や事故の時の責任

ファミリーサポートセンターでは、万が一の事故に備えて、補償保険に加入をしています。しかし、事件や事故の場合は、あくまで依頼会員と提供会員(援助会員)相互で問題を解決するようになっています。
 
窓口はファミリーサポートセンターですが、事件や事故の責任は負わない、というわけなのです。
 
事件や事故が起きた場合、個人間で解決するために、重い事件や事故になると、警察の介入、場合によっては裁判なども必要になります。

・5か月の女の子が提供会員(援助会員)宅で、死亡(脳死)した事件では、依頼会員が刑事告訴を行い、6年もの間、裁判が行われました。

提供会員(援助会員)、依頼会員のモラルや質

提供会員(援助会員)は保育士など子供を専門にした職業についているわけではありません。むしろ、そういう方は少なく、自分の子供が育ち、余裕ができた方が多いのが実際です。
 

・提供会員(援助会員)の都合で、当日に預かりをキャンセルされた。安易なボランティア感覚で預かりをされているようだった。

・依頼会員になるために話しを聞きに行くと、「提供会員(援助会員)さんは、善意でボランディアとして活動している」と聞かされた。

いくら、相互で助け合うとはいえ、利用料金が発生している限り、善意を強調されたり、安易にボランティア感覚で活動されては困りますよね。

依頼者側のモラルも問題がある事例があります。

・食事を作るように依頼されて作ったが、「和食は嫌だ」「おいしくない」と文句を言われた。

・子供の面倒の見方や家事のやり方に文句を言われた

など、依頼会員が援助会員の仕事に対してクレームを言うトラブルがあります。

援助会員は依頼されたことを精一杯おこなったが、依頼会員がクレームを言うことで援助会員はやる気がなくなり、辞めてしまう事もあるようです。

依頼会員も、事前に「こうしてほしい」という希望を具体的に援助会員に伝えたり確認することで、トラブルにならないように配慮する必要があります。

依頼会員と提供会員(援助会員)の支援内容のくい違い

子供の預かりについては、依頼会員と提供会員(援助会員)同士が、内容や条件について事前に話し合いをします。その時に、支援内容をしっかりと確認し合う必要があります。

・子供を預ける時に、「自分の家事を優先します」と言われた。

・一時預かりで子供を預ける時に、「子供(提供会員の子供)と遊ばせておきます」と言われた。

これは、子供を預かる時にはルール違反とも言えますが、事前に確認しておかなかったことが原因です。

ファミリーサポートセンターを利用時の注意点

事件や事故が起こらないように!

ケガや死亡事故が実際に起こっていますので、起こらない、起こさないためにも、依頼会員ができることはあります。
 

・乳幼児の場合は、午睡時の寝かせ方を確認しておく(うつぶせ寝は禁止など)
・保育所の送迎などは自家用車ではなく、タクシーなどでお願いする
・移動は自転車を使わず、徒歩でお願いする
・公園に行く時は、年齢に応じた遊具で遊ぶようお願いする
・アレルギーがある場合は、しっかりと伝えておく

これだけでも、ケガや死亡事故を未然に防ぐことができますね。

事故が起こったらどうする?

子供を預けている場合に、けがなどの事故が起きた時、
基本的には利用者とスタッフ(提供会員・援助会員・支援員)の相互間において解決
することになります。

ファミリーサポートセンターは直接にはその責任を負いませんが、万が一の場合に備えて、補償保険に加入しています。その保険の補償内容は各市区町村で違いますので、しっかりと確認しておきましょう。

けがなどの事故が起きた場合は、

・まず、病院で診察、治療をしてもらう
・ファミリーサポートセンターへ相談

 

提供会員(援助会員)との打ち合わせをしっかりと!

大切な子供の預かりをお願いするのですから、細かいところまでしっかりと事前に打ち合わせをしましょう。
 

・子供を預かる場所はどこか
・預かっている間は、どのような過ごし方をするのか
・預かっている間は、誰と遊ぶのか
・預かっている間は、外出はするのか
・ルールやお願いしたいこと

子供の普段の一日のスケジュールを書き出して見せ、預かっている間のスケジュールを出してもらい、照らし合わせて見ると、お願いすることがしっかりと見えてくると思います。
 
とても便利なファミリーサポートセンター。トラブルを起こさず利用できるようぜひ行っていくとよいでしょう!

ファミリーサポートセンターを利用できる対象者

依頼会員の対象者は、子供(乳幼児~小学生まで)を子育て中の労働者や主婦などです。

・近くに祖父母や頼れる親族がいない
・保育園に入れなかった
・下の子が生まれて育児・家事が大変になった
・保護者が病気がち、怪我をして育児が困難になった
・育児が大変で家事に手が回らず、手伝ってほしい
・仕事があるので、子供の送り迎えをしてほしい

など、育児に関するお手伝いをお願いできます。

保育園の抽選にみられるような、世帯年収や面倒を見られる家族構成、仕事の有無などは全く関係なく利用できます。

ファミリーサポートセンターのスタッフ(提供会員・援助会員・支援員)はどんな人?


提供会員(援助会員・支援員)の対象者は、各市区町村で若干違いますが、
主に18歳以上(高校生不可)で、子どもが好きで、心身共に健康な人になります。

援助活動に必要な安全・事故対策の講習を受けた後に、登録可能なスタッフ(提供会員・援助会員・支援員)になることができます。

講習の内容は、
・事業の概要
・子供の遊び
・子供の栄養と食事
・おきやすい事故とその対応
・子供の心身の発育と病気
・小児救急救命
・障害児の特徴と接し方

 など、多岐に渡ります。

講習は数日あり、この講習を受けないと
登録可能なスタッフ(提供会員・援助会員・支援員)にはなることができません。

ファミリーサポートセンターの利用方法

【1】ファミリーサポートセンターに会員登録(依頼会員)をする
【2】ファミリーサポートセンターで、親子で面接を行う
【3】ファミリーサポートセンターから紹介された提供会員(援助会員)と打ち合わせをする
【4】援助を頼む(事前に日時、援助の内容をファミリーサポートセンターに申し込む。
ファミリーサポートセンターから提供会員に援助依頼の連絡がある)
【5】援助活動が終了したら提供会員に報酬を支払う

各市区町村により、②が無い、③と④の順番が逆、などの違いがありますので、
お住いのファミリーサポートセンターでの確認が必要です。

事前の登録は必須です!

ファミリーサポートセンターを利用する時は急な場合であっても、必ず事前の会員登録が必要です。

「必要な時」ではなく、「必要になる前」に会員登録をしておきましょう。会員登録費・会費は無料です。

ファミサポ 利用料金、キャンセル料金

ファミリーサポートの利用料金やその他費用については、市区町村により異なります。

●月曜日~金曜日の午前7時~午後7時まで…1時間600円~800円
●土曜日、日曜日、祝日など…1時間700円~900円
●病児・病後児(軽度の風邪など)…1時間700円~900円

※他にも、送迎時のガソリン代、おやつ代など実費がかかります。

・兄弟姉妹など、2人目からは半額になることもあります。
・世帯年収により、補助金が支給されることもあります。
(生活保護世帯、市町村民税非課税世帯、児童扶養手当受給世帯、病児・病後児保育など)

【取り消し料金】
前日までの取り消しは無料、当日の取り消しは予定されていた利用料の半額。
無断取り消しは全額支払い
になるのが主なようです。


利用料金は、支援をしていただいた感謝の気持ちでもあります。支払いをする時は、封筒に入れて渡すなどの配慮をするとよいでしょう。

利用会員も援助会員も、気持よく活動できるように感謝の気持ちが大切です。

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