妊娠中は妊婦さんは温泉に入って大丈夫なのか、いつからいつまで(妊娠初期中期後期や臨月)温泉に入れるのかご紹介します。
妊婦さんは温泉にはいいのか?ということですが、
ずばり、入って大丈夫です。
環境省により、1967年から2014年6月末まで、温泉法により、
禁忌症の中に、「妊娠中(初期・末期は特にNG)」が追加されており、妊娠中の妊婦さんは温泉に入ることが好ましくないとされていました。
しかし、なぜ禁忌であったのか、医学的な理由ははっきりしていませんでした。
確かに、妊娠初期には、流産する可能性がありますし、妊娠後期にも流産や出血、蓮井が起きてしまったりする可能性があります。
2014年7月1日より、温泉法の見直しがされ、禁忌項目から「妊娠中」が削除されました。
温泉によっては、なかなか、禁忌の掲示が新しいものになっていないところもあり、妊娠中が禁忌との記載がある場合もありますが、
法律的に、妊娠中は禁忌項目ではなく入浴できますので安心してください。
しかし、妊娠の時期によっては注意をしなければいけません。時期別に温泉に入る際の注意点を見ていきましょう。
温泉の大浴場は不特定多数の方が入浴するため、感染症が心配かと思います。
それほど心配する必要はないですが、
・膣トリコモナス症
・毛じらみ症
・性器ヘルペス
などの感染症にかかる可能性はあります。
特に性器ヘルペスは、妊娠後期に感染すると、胎児への感染の可能性もありますので注意が必要です。
そこで気を付けていただきたいのが、
・他人が使う可能性のあるもの(椅子や洗面器など)はきれいに洗ってから使う
・タオルは共用タオルではなく、自分で持参したタオルを使う
・温泉から出た後は、必ずシャワーで温泉のお湯を流す(性器周辺はしっかりと流してください)
次は、妊娠中の妊娠時期(妊娠初期中期後期や臨月)によって、気を付けるべきことを見ていきましょう。
妊娠初期はまだ妊娠自体が安定していません。
温泉に入ることはできますが、長距離の移動や、長時間の入浴は体に負担をかけます。
体調が悪化したり気分が悪くなったりしやすいので、十分な注意が必要です。
特に血圧が急変動しやすいので、高血圧、低血圧の方は注意しましょう。
妊娠中期といえば、安定期といわれる時期です。
妊娠そのものも安定してきており、妊婦さん自身の体調にも安定した状態が訪れている時期です。
妊娠中期には長距離移動なども無理のない程度はできるようになります。
体調が変わりやすいことには違いないため、それでも長時間の入浴はお勧めできません。
妊娠後期、臨月のころは、お腹が張り出して足元が見えなくなります。
通常の温泉入浴であれば特に心配はありませんが、入浴施設では滑りやすいところ、段差がある所などがあります。
温泉の環境や、妊婦さんの状態も、転倒しやすい状態ですので、気をつけましょう。
妊娠中でも温泉を楽しんで入るために、いつもと違うからこそ注意することはあります。
では何に注意をするとよいでしょう。
温泉の効能の一つに体の保温効果がありますが、妊婦さんは通常より血圧に影響を受けやすく、のぼせやすい状態です。
なので、体が気持ち良い状態で温まった、という感覚で出た方が良いでしょう。
それ以上になるとのぼせてしまう可能性があります。
また水分補給を心がけましょう。
お風呂という場所自体が滑りやすいうえに、妊婦さんはお腹が張ってくると床が見えなくなります。
段差に気づかないこともあるので危険です。
また体調が悪かったり、血圧の変動で意識がなくなったりという可能性があるので要注意です。
時期によっては破水をする危険もあります。
また転倒することで流産や出産が早くなる可能性もあるので特に注意が必要です。
温泉成分が肌に刺激を与えることがあります。
妊娠中は肌が敏感になっていることが多いので、かゆみや赤い炎症などがあれば、すぐに中止しましょう。
温泉水を水道水のシャワーで流し、保湿をするとよいでしょう。
それでも症状が亡くならないなら、医師に相談しましょう。
温泉成分が妊娠に影響があるか不安がある場合、問い合わせてみるか、「禁忌」に妊娠が書かれているか確認しましょう。
妊娠していても温泉を楽しむことは心の疲れもとってくれます。
体調に気を付けて、「良い」温泉の入り方をして体を癒して安産に備えてくださいね。