新型コロナウイルスに有効と判明した抗新型インフルエンザ薬アビガン錠の入手方法と価格をご紹介!どこでいつから買えるのか?子供や妊婦への副作用についても
画像は痛くないインフルエンザ予防接種ワクチン「フルミスト」の接種の様子です。
アビガン錠は、錠剤であり、飲み薬となります。
★アビガンよりも承認が早くなる見通しとなったレムデシビルについての記事はこちら
レムデシビルの入手方法や価格・副作用、いつ承認でどこで買える?
中国政府は、抗新型インフルエンザ薬アビガン錠に入っている「ファビピラビル」が新型コロナウイルスに効果があると発表。
中国での臨床試験では、抗エイズウイルス薬よりも優位で、早期改善が確認されたとのこと(中日新聞3/8、3面より引用)です。
中国政府の発表によりますと新型コロナウイルス対策として既存の薬を役立てようと臨床試験を行った結果、「ファビピラビル」という成分が副作用が少なく効果が高いことがわかり、16日から薬の生産を始めました。
引用:https://www.fnn.jp/posts/2020021700000007BBT
その発表を受けて日本政府が備蓄しているアビガン錠(ファビピラビル)の使用を検討していましたが、
→2月22日、投薬を開始したと発表がありました!日本政府にしては早い対応で驚きました。
アビガンは、RNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤といわれ、「ウイルスが細胞内で複製・増殖するのをさまたげる薬」になります。
インフルエンザのほか、エボラウイルスやノロウイルスなどにも有効性があると考えられています。
今回、中国にて新型コロナウイルス投与したところ、副作用も少なく、効果が高いことがわかったとの発表を受け、日本でもさっそく投与を開始したようです(お試し投薬の治験段階と思われます)。
また、発症後、投与が遅れるとあまり効果がないことも確認されています。
実はアビガン錠剤は2014年に条件付きで承認・備蓄されている薬になります。
政府によると2月22日から数日以内に手続きを行ってから、どの程度効果があるのか、大人だけでなく、子供や妊婦副作用の有無などを調べる「臨床研究・臨床試験」が終わってから、一般の医療機関での投与開始となります。と発表がありました。
加藤厚労大臣は22日朝のテレビ番組で「できることはやる。効果があるかどうか確認して所定の手続きを踏んだうえで使っていきたい」と話し、手続きに必要な期間についても「数日間をイメージしている」との見通しを示しました。
引用:https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20200222-00000028-ann-soci
同日22日の夜、すでに2医療機関(2人ではなかったようです)の新型コロナウイルス肺炎患者に対し投与を開始したとの発表がありました。現在「臨床研究・臨床試験」段階に入っていると思われます。
アビガンの投与開始
2/22(土) 19:48配信共同通信
加藤厚労相によると、新型コロナウイルス肺炎患者に対して新型インフルエンザ治療薬「アビガン」を22日に投与した。国内2医療機関で準備をしていたという。
引用:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200222-00000122-kyodonews-soci
これから、どんどん、治験者の数を増やしていくと思われますが、これらの臨床試験がどのくらいで完了するかは未定です。重大な副作用が見つかれば、遅れたり中止になる可能性もあります。
アビガン以外にもいろいろ試してみて、有効性と安全性が認められれば速やかに使用していくとのこと。
医師が、審査機関の承認を受けることにより、患者さんに投与でき「観察研究」できるとのことで、22日に初めてこの「観察研究」が行われたとのことです。2人ではなく、複数人に投与されている可能性があります。
その後、2月26日現在、加藤勝信厚生労働大臣は、投与された人数や結果などを明らかにしていませんが、「中国からの話を聞くと一定の効果があるだろうと考えている。
」と述べています。
★藤田医科大学病院にて、早ければ3月1~7日に国の承認を得て約80人に臨床試験(臨床研究)を行ったとのこと。
このアビガンですが、副作用もいくつかあるとの報告があるため、おそらく治験者に際して万が一のことがあっても責任を問わないといった書類を書いての投薬ではないかと思われます。
日本の臨床研究・臨床試験は時間がかかることが多いのですが、急を要する事例であり、早くも「臨床研究・臨床試験」のような形での投与が始まったため、意外と時期が早まるかもしれません。
おそらく1か月くらいはかかると思われますが、急を要するためもしかすると2~3週間ほどで一般医療機関で処方開始になる可能性も出てきました。
→残念ながら、藤田医科大学病院でのアビガンの投与は薬の正式承認のための治験にはならかなったようです。
2020年3月29日アビガンの量産を開始するとの報道がありました。ただ、正式に認可するために必要な治験をこれから行うとのことでした。
緊急事態ということでアビガンの承認が早くなるかもと期待していましたが、いつもどおり承認までに時間がかかっているようです。
安倍晋三首相は28日、首相官邸で記者会見し、新型コロナウイルスに感染した患者に対し、臨床研究(観察研究)として使い始めている新型インフルエンザ治療薬「アビガン」(一般名ファビピラビル)について、薬事承認を目指す考えを示した。「正式に承認するに当たって必要となる治験プロセスも開始する考えだ」と述べた。引用元:朝日新聞DIGITAL
正式なアビガンの治験が2020年3月31日に開始したとの報道が入ってきました。
緊急的・試験的に行われた藤田医科大学病院での投与の成果について公表はありませんが、一定の効果があることが認められたからこそ、正式な治験段階に入ったのだと思われます。
現在、患者さんも急増中なので、早く治験が終わり、正式承認してほしいものです。
中日新聞2020年4月20日朝刊によると、アビガンを開発したフジフイルム富山化学が行っている、臨床試験の結果が、2020年の6月末に出るとの発表がありました。
新型コロナウイルスに対する結果が良好であれば、結果が出た後に、承認申請→審査→医療機関での使用開始という順番となるそうです。
残念ながらアビガンが一般の医療機関にて、一般の患者に対して使用開始がされるまだまだ時間がかかりそうですね・・・冬の流行には間に合わせると思いますが、まだ当分先になりそうです。
ただ、レムデシビルが5月7日に日本で特例承認される見通しのため、アビガンについても特例承認が早まる可能性が高まりました。
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また、このアビガンですが、医師が診断して、処方を行う医薬品のため、残念ながら今のところ薬局で購入することはできません。
認可がおりた場合でも、病院・医者を受診してからの処方となる見込みです。保険適用となり、一般の方は3割負担の価格で購入出来る見込みです。
抗インフルエンザ薬のタミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタは保険適用前の薬価で3000円~6000円程度(保険適用後で1000円~2000円程度)なので、おそらくアビガン錠(ファビピラビル)も同じくらいの値段になると思われます。
病院での検査、診断料などが必要となるので、タミフル、リレンザ、イナビルなどと同様に保険適用後の負担額で1000円から数千円になるのではないかと思われます。
抗インフルエンザ薬アビガン錠の禁忌(使用してはいけない人)については、現在のところ、
1、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
2、本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者とされています。
とされています。
残念ながら、妊婦や妊娠の可能性のある方に使用できません。動物実験で「初期胚の致死(流産の可能性)」や催奇形性(奇形児となってしまう可能性)が確認されているとのことで、お腹の中の赤ちゃんへ影響がある恐れがあるそうです。
妊婦さんまたは、妊娠の可能性のある方への投与は、妊娠検査を行ってからとのこと。
子供に対しては、現在のところ禁忌とはされていませんが、実はまだ小児等に対しての投与経験はないこともあり、【子供に対して、今のところは使えない】そうです。子供へ投与による治験を行い安全性が確認されれば認可されると思われます。
若いイヌでの動物実験により、致死量よりも少ない量の投与で、投与20日以降に途中死亡例がある
とのことで、少々心配な面もあります。
また、
痛風又は痛風の既往歴のある患者及び高尿酸血症のある患者〔血中尿酸値が上昇し、症状が悪化するおそれがある
とのことで、これらの持病を持っている方は注意が必要です。
このアビガンという薬は、成分が精液中に移行するとのことなので、投与中・投与後7日間は性交を行う際にコンドームなどの避妊法を行うよう指導するとのこと。また、妊婦さんとの性交もしないよう指導されるそうです。
タミフルのように問題行動が起こる可能性もあるため、政府としても慎重を期して、臨床研究・臨床試験を行うようです。
レムデシビル・・・エボラ出血熱治療薬で、国内外で未承認で、使用流通もない。ただ、世界を挙げての治験が3月から行われる見込み。 中国や欧米では臨床試験が既に実施されている。日本でも4月14日に開始。結果が出るのは来月5月とみられる。アメリカの病院では125人中2人が亡くなった(薬のせいではないと思われる)だけで、その他のほぼ全員が回復し退院したとのこと。
カレトラ・・・国内承認〇、市場流通あり。
ただ、中国上海公衆衛生臨床センターの報告では、効果がみられないとのこと。
フサン・・・膵炎(すいえん・すい臓の炎症)の治療薬。政府はこの薬についても今後観察研究するとのこと。
抗エイズウイルス(HIV)薬ネルフィナビル+白血球減少症治療薬セファランチン・・・併用することで効果がある可能性と、国立感染症研究所・産業技術総合研究所が報告しています。副作用は現在不明。
イベルメクチン・・・口から飲む経口駆虫薬(寄生虫を殺したり、体内から追い出す薬)だが、海外の研究により、新型コロナウイルス増殖を抑えたとの報告があがり、2020年5月6日、承認に向けて治験を実施していくとの発表。ノーベル医学生理学賞の大村智特別栄誉教授が開発に貢献。
アクテムラ・・・関節リウマチ治療薬。スイスの製薬会社が開発。現在治験中で、良好であれば年内の承認を目指すとのこと。