子供に多い病気「溶連菌感染症(溶血性連鎖球菌)・レジオネラ症(レジオネラ菌)・RSウイルス感染症(RSウィルス)」について解説いたします。

インフルエンザ新薬ゾフルーザ

溶連菌感染症とは(溶血性連鎖球菌感染症)

主に、A群β溶血連鎖球菌という細菌によって起こる感染症です。
(B群、C群、G群などの血連鎖球菌もありますが、まれです。)
溶血というと恐ろしいイメージがありますが、血液の中の赤血球という
酸素や二酸化炭素成分を運ぶ成分を壊してしまう細菌なのです。

★飛沫感染で、くしゃみや咳などで感染拡大します。手洗い・消毒も大事です。
(空気感染するほど感染力はないですが、マスク着用が重要です)
★溶連菌に汚染された食品による感染の場合もあります。

はしか(麻疹)どんな病気?かぜとの症状の違いは?赤ちゃん幼児の予防方法と対策法

溶連菌感染症の潜伏期間と発病

溶連菌は、のどに感染をして、発病します。
潜伏期間は2~5日、長いと7日くらいと幅があります。

そのため、症状が出始めて、溶連菌感染症であると判明した頃には、
家族や知人へ感染拡大している場合もあります。

溶連菌感染症の症状

溶連菌感染症の症状としては、

★のどの痛み
★発熱(38~39度位が多い)
★(まれに)体や、手足に発疹
★(まれに)舌にイチゴのようなブツブツの発疹

などがあります。

検査はのどの粘膜を取って行います。
数分ほどで結果が出ます。

溶連菌感染症の治療法

もしかして・・・と思ったら、早めに医療機関を受診しましょう。

溶連菌感染症の治療法としては、
溶連菌に対して効果のある抗生物質を服用します。

発熱や、のどの痛みといった症状自体は、
薬服用後1・2日ほどですぐにおさまって元気になるのですが、
体に残った溶連菌を完全に殺すため、薬によりますが、
抗生物質を5~10日間ほど飲み続ける必要があります。

途中でやめてしまうと、溶連菌感染症の症状が再発したり、
ほかの合併症(リウマチ熱・腎炎など)を引き起こしてしまう可能性があります。

溶連菌感染症のお風呂や登園登校・出席停止日数の目安

★お風呂は、熱が下がっていれば入って大丈夫です。
★食事は、のどにしげきがない、ゼリーやヨーグルト・プリンや
熱すぎないスープ、おかゆや豆腐、茶わん蒸しなどがよいでしょう。

★登園・登校の目安
どれくらいという目安になるのが、各省庁の解説・指針・ガイドラインですが、
省により目安の時間が異なっています。

文部科学省の指針では、抗菌薬投与をしてから24時間経過すれば、登園・登校が可能とされています。
(文部科学省「学校において予防すべき感染症の解説」平成25年3月 p.44)

厚生労働省の指針では、抗菌薬投与をしてから24~48時間経過していることとされています。
(厚生労働省「2012年改訂版 保育所における感染症対策ガイドライン」平成24年11月 p.50)

はしかの症状

レジオネラ症(レジオネラ菌)

レジオネラ症というのは、レジオネラ菌による感染症です。
レジオネラという菌は、レジオネラ属に属する真正細菌のことです。
代表的なのはレジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)です。

レジオネラ菌によるレジオネラ症は、年間60人の死者を出しています。
2011年に321人、2017年642人(国立感染症研究所調べ)と、およそ2倍に増加しています。

レジオネラ症の症状とは?

肺炎を引き起こすレジオネラ肺炎の場合と、肺炎が起こらず発熱だけのポンティアック熱があります。
それぞれ潜伏期間が異なります。
★乳幼児や高齢者、抵抗力の落ちている方や、喫煙・過度な飲酒をする方が発症しやすく、重症化しやすいです。

レジオネラ肺炎の主な症状とは?

★潜伏期間は2~10日です。

★せき・たん
★呼吸器症状
★手足の震え
★意識がもうろうとしたり、幻覚が見える
★全身のだるさ
★頭痛
★食欲がない
★筋肉痛
★高熱(39度近いことが多い)と悪寒
★胸の痛み

幼児やお年寄りは重症化しやすいので注意が必要。

ポンティアック熱の主な症状とは?

★潜伏期間は1~2日です。

レジオネラ肺炎と比べると症状が軽いのが特徴です。
ですが、インフルエンザのような以下の症状が現れます。

★発熱
★悪寒
★筋肉痛

一気に悪くなり、一気によくなることが多いです。

レジオネラ属菌はどこにいる?

よく生息する場所は、水場です。
川や、水たまり、噴水のほか、温泉などお風呂の浴槽や配管、壁、加湿器などにも
生息します。

公園の噴水

子供の場合、水質管理がされていない、
水しぶきが出る噴水の周りは要注意です。

RSウイルス感染症(RSウィルス)

RSウイルスの感染による感染症です。
乳幼児が感染しやすいのと、呼吸器系の症状が特徴的です。

【飛沫感染】レベルなので、マスクの着用が有効です。
手洗い・消毒も重要です(近年ではうがいは有効性が認められません)

RSウイルス感染症について

★とても感染力が強い病気
★何回も感染・発病する
★冬の寒い時に増えていたが、近年は夏に急増しています。
報告されている感染者数は、
2014年1234人 15年1689人 16年2725人 17年10189人
(第35週。国立感染症研究所調べ)

夏に増えてしまった原因は、オーストラリアなど
日本と季節が逆の旅行者から持ち込まれて広がった。
と考えられています。

★潜伏期間は2~8日。多いのは4~6日。

RSウイルス感染症は、2歳までのほとんどの乳幼児が感染する

症状は軽いことが多いです。だいたい数日でよくなります。

★発熱
★鼻水
★せき
★まれに細気管支炎・肺炎など呼吸器系の症状

早産の子や、免疫の弱い子、高齢者は注意が必要。

大人も感染することがあります。
大人の場合、上にあげたような風邪に似た症状のため、
RSウィルスによるものと気づかない場合もあります。

RSウイルス感染症の治療法

現時点では、RSウイルスに効く抗ウイルス剤はありません。
症状をやわらげる対処療法のみとなります。
安静にして、水分・栄養をとり、自己免疫力を高めることが重要です。

各種ウィルスの予防法・対処法

ウィルス感染症にかかってしまわない予防法としては、
★マスクや手洗い・消毒などが有効です。

また、予防だけではなく、
感染症にかかりづらい体に変えていくことが重要です。

同じものを食べたり、触ったりしても、
症状が出る人でない人があるのは、免疫の強さによります。
普段からかかりづらい体を作っていくことがとても大切です。

体内の免疫細胞の約60%が腸に住んでいます。
腸の活動を活性化することで免疫力がアップします。

適度な運動は腸の活性化につながります。
ウォーキングやジョギング、水泳など、下半身を使うスポーツは特に良いです。

お腹の腸のあたりを動かすことができるストレッチ体操や、ラジオ体操を行うと
免疫力アップにつながります。

免疫力アップの食べ物としては、牛乳+トマトが良いです。

★牛乳は、免疫細胞の材料である動物性たんぱく質が豊富に含まれている。

★牛乳と一緒に食べる事で一気に免疫力アップできる食べ物はトマト。
リコピンが、強い抗酸化力を持っており、菌やウィルスの活動を抑える。
免疫細胞の働きを補助してくれます。
また、牛乳に含まれる脂肪分がリコピンの吸収力を高めてくれます。


今回ご紹介した、どの感染症も子供が乳児・幼児・小学生の時期にかかりやすいものです。
いくら予防していても、集団生活を行う上では、完全に防ぎきることはできません。

大事な行事がもうすぐある時期には、マスクや手洗い・消毒などの予防をしっかりして、
そうでない時期には、適度な運動をするよう、心がけましょう。